臆病な恋心～オフィスで甘く守られて～

翌日の朝も「おはようございます」と麻由子は航平の隣りに並んだ。


「おはよう」と航平も自然に挨拶をしてくれて、自然にそのまま並んで歩く。航平も麻由子と朝に話すのが楽しみになっていた。

麻由子は今日も前もって考えていた話題を出す。


「もうすぐ今月も終わりますね」


航平のクリスマスの予定を聞き出そうと考えていた。デートに誘うとかいう勇気は全然ないが、予定を聞くくらいならできそうだと思ってからである。


「そうだね。来週には12月だね。そうしたら、今年も残り１ヶ月だよね」


航平はいつも自然に話を繋げてくれるので、麻由子は助かっている。


12月といえば、クリスマス。聞き出すチャンスは今だ。


「速水さんはクリス…」

「藤野、おはよう」