臆病な恋心~オフィスで甘く守られて~
「「「カンパーイ!」」」


今夜の同期会は、麻由子と千尋、楠本、佐久間の他に3人が参加していて、合計7人だ。


企画課と商品開発課の男性社員がそれぞれ1人と、経理課の女性社員1人が残りの3人だった。

他にも同期はいるが、他は地方の支社に散らばっていて、滅多に会うことはない。

最初はそれぞれの仕事の話で盛り上がっていた。部署が違うと仕事の内容も違う。情報交換に大事な場である。


話が一段落したところで、麻由子はトイレにと席を立った。麻由子の後を追うように佐久間も続いて席を立つ。


二人の前に座っていた千尋は、佐久間の動きに「ん?」と首を傾げる。


「佐久間、麻由子を狙っているから、やばいかもしれないぞ」


千尋の隣りに座る楠本がそっと耳打ちをする。


「え?ちょっと!麻由子の気持ち、言ってないの?」




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