恋獄 ~ 囚われの花 ~【完】



その日の夜。

23:58。


「……」


花澄は自室のベッドの上でじっと時計を見つめていた。

……結局、返事はできなかった。

期限の七日目が、もう少しで終わってしまう……。

花澄は時計を見つめたまま、ころんとベッドに横になった。


けれど……

環は今日、全く接触してこなかった。

いつ来るかとびくびくしていたのだが……。

ひょっとしたら、明日は体育祭なのでそれどころではないのかもしれない。

体育祭が終わったら、きっちりと片を付けようと思っているのかもしれない。

環は白黒はっきりつける性格なのであやふやにするということはないだろう。


でも……

体育祭の後で、ということであれば、自分にも少し時間的猶予ができたことになる。

といっても一日だけだが……。


このごろ寝不足だったので、ベッドに横になると睡魔が襲ってくる。

花澄はしばしうとうとした後、眠りの世界へと落ちていった……。


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