俺が教えてやるよ。


「………」


「俺がお前の涙に弱いこと知ってるクセに…」


「……それは、」


「お前が、俺を過去の束縛から放してくれない」


「それは……藍斗があたしの大切な人だから。最後くらい、大切にしていたかったの」



――紅美は泣いていた


思いが痛いほど伝わってくる

同じ気持ちだったって、夢を見せてくれる



「……それを俺に受け入れろって?13の小僧に?」


「…藍斗、」


「無理な話だね、そんなの。」



違うだろ、そんなことが言いたいんじゃなくて



「藍斗!」


「少なくともー…あの頃の俺にはできなかった」


「藍斗………」




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