ただ、逢いたい



勇人くんが同じことを言っていたとは、驚きだった。


それは、話したいことがあると言ったからだろうけど。




『でも、アタシは教えなかった。
風華は、連絡を取らないって言っていたから』



「うん……」




だんだん、イラついているような気がした。


声が、そんな風に聞こえたんだ。



言うたびに違うことを言って、彩菜を混乱させてしまっている。


自分の意思は、どこにあるんだと思われているだろう。




『風華が、どうして決着つける気になったか分からないけど、風華のしたいようにすればいいと思う』




< 270 / 338 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop