ただ、逢いたい
《由梨と付き合って、1年が経ったよ》
もう、限界に近かった。
返事をしないにも関わらず、メールは来る。
惚気メールどころか、それ以外のメールも無視するようになった。
半年の間で、大きく変わってしまった。
それと同時に、人知れず泣く回数も増えた。
誰かにすがりたかった。
ぶちまけたかった。
だけど、彩菜に言えば、勇人くんとの仲がこじれてしまう。
だからと言って、他にこんなことを言えるような人はいない。
1人で抱えるしかなかった。
悩むしかなかった。
でも、悩んだところで解決する訳がない。
いつも考えることは、同じ。