貴方を愛した
あたしは 遠慮なく箸をのばす

餃子も唐揚げも
肉汁がじゅわっとでて

あたし「美味しい」

緒方「だろ?

誰にも教えてないんだ

秘密にしとけよ?」

あたし「?」

緒方「食え 冷める」

あたし「うん」

ラーメンの麺がまだあるのに

お腹が一杯になってきて…

緒方「かしてみ」

すでに空になった器をよけて

あたしのラーメンを引き寄せる


躊躇なくすする

緒方「唐揚げと餃子 まだ食える?」

あたしは首をふる

全部 たいらげて

両手をあわせる
「ごちそうさま」

あたしも「ごちそうさま」と続ける
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