さよならの見つけ方 第1章
「あと、2ヵ月か」






「うん」






「行っちゃうんだね」






「…うん」






「どうしても?」






「…夢だったんだよ。

こんなチャンス、逃せない」






「うん、分かってる」














分かってるよ。






チャドがどんなにその夢を叶えたいか。






一番そばで見てたんだもん。



誰よりも近くで見てたんだもん。



それくらい、分かるよ。







霧の匂いが小さなこの街を包んで、雨足が強くなってくる。






冷えていく体が思うように動かなくてつらいのに、





このままずっとここに立っていたいなんて、

雨に流れて消えてしまいたいなんて、



どうしてそんなこと、考えてしまうんだろう。




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