ビー玉
あたしの中にあの頃のあたしがいるように








沢村先輩の中にもやっぱりけんちゃんは眠っていた。













きっともう、二人であの縁側に戻れることはないのだろう。













けれど













あの夏の日に

あたしの手から零れ落ちたビー玉は






広い世界へと流れ出した時間と共に







もう一度幼いあたしの手の平の上に舞い戻ってきてくれた。


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