彼のいたずら
シャワーを浴びて部屋に戻ってくると、豆電球一つになっていた。二人が寝る位置は変わってなかったけど、まさか――?

「あいつは一度寝たら起きないけど……、あんまり声出すとやばいかもね」

動揺する私を弄ぶように、その瞬間、胸の頂を強く吸われ、思わずあっと声を出しそうになった開きかけの唇は、節立った指先で塞がれた。




この指は、隼人の――?

私の右側からは、ん……と小さく吐息を漏らす声がして、続いて床擦れの音が聞こえてくる。

高鳴る心臓。
まさか、共犯……?

「いい子にしてて、ナオ。大丈夫。あいつは知らない」

薄明かりの中、そう言って私の髪を撫でた彼に、気付いてしまった。
気付いて私は、彼の綺麗な指先に舌を絡めていた。
< 3 / 3 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:8

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

Uncontrolled(アンコントロールド)

総文字数/43,601

恋愛(キケン・ダーク)59ページ

表紙を見る
最後の男(ひと)

総文字数/35,762

恋愛(オフィスラブ)53ページ

表紙を見る
欲しがりなくちびる

総文字数/100,386

恋愛(キケン・ダーク)172ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop