ぽるかLIVING

new 結婚しました!SS(こぶつき編)

ベリカ壁ドン企画盛り上がってますが、
ちょっと思いついてしまったので、
マイキャラ

「結婚しました!」

の二人に壁ドンやってもらおうかと思って書きます。

いやあ、久しぶりなので書けるかなあ。

(ブログより転載)


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大人の壁ドン

(八起と音々が結婚して2年目のお話)



年の瀬も押し詰まり、

12月最後の日曜日。

野村夫婦は、

恒例の旅館クリスマスのために

美香保温泉に来ていた。

今年は、

6月に生まれた生後6か月の娘の七重も一緒とあって、

大荷物だ。

「えらい大荷物だな?」

「ええ、だっていったい何回お着替えするか判らないんですもの。

 冬は夏みたいに、肌着一枚ってわけにはいかないし。」


「ハイハイするとまるでモップだしな」


「わかってるんなら持ってください」

音々は

リュック一個と、スーツケースを転がしながら、

ナナを抱いて歩く八起の後をゼーゼーと息を切らしてついてきた。

「じたばたするナナを抱くのとどっちが楽か、

 微妙なとこだぞ?」


「う~」


ちょっと不服そうに口を膨らませる音々の横を

笑いながら通り過ぎながら、

八起は片手でスーツケースを奪い取った。

なんだかんだ口では言いながら、

優しい八起の行動はいつものこと、

音々はくすくす笑いながら後を追う。

「あ、まってください」

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「野村さま、いっらしゃいませ」

「また今年もお願いします」


「今年は1人増えまして」

「おめでとうございます。お嬢さんなんですね。

 まあ、大きなお目目がお母様そっくりでかわいらしい」

「暴れん坊なんです」

音々が笑いながらそう言うと、

おかみは目を細めた。

おかみは音々の産みの母だが、まだカミングアウトしていない。

八起は今年こそ二人に親子の名乗りをさせたいと思っていた。

多分このくらいのときにはもう、事情で音々を手放していたらしいから、

記憶としては残っていないだろう。

彼女の眼に二人はどう映っているのだろうか、

八起は部屋へ案内してくれるおかみを見つめた。
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