恋愛コンプレックス

「・・・ったく。女子からの評判がいいからって調子づいてんじゃねぇよ。」

「な・・・・どうしたの?」

心底こいつがうざい。

必死にキャラ保とうとしてんじゃねぇよ。ばれてんだよ。イライラする。


「お前さぁ。誰もがお前の名前覚えてると思ったら大間違いだぞ?

私はお前の名前なんて覚えてないし、お前自体に興味がない。

もう話しかけんな。」

「─────・・・・」



そいつはうつむいてしばらく黙っている。

まぁ。これだけ言ってもキャラを通すやつは通すからな。

それを見てまたイライラしそうだ。

そうして奴は顔を上げて


ニコッ


と、私に向かって微笑んできた。


イラッとする。



するとその王子様スマイルのまま、

「ちょっといい?」


と言ってきたのだ。

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