アウトサイダー

インテリアコーディネーターの先輩が同じ専門学校出身で、彼がとても優秀だったから、私はここに就職できたようなものだ。



「池森さん」


コウさんと母の入籍で、姓の変わった私。
仕事は旧姓ですればいいと皆に言われたけれど、それが私なりのケジメだった。


「池森さん?」

「あっ、すいません」


まだ慣れないその呼び名に、とっさに反応できない私を永沢さんが笑う。


家庭の事情で名前が変わったんですと伝えた私に、それなら「紗知ちゃん」にしようと言ってくれたのは彼だった。

紗知ちゃんからそのうち紗知になり、私はドンドン彼らの仲間として受け入れてもらっているのを感じた。


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