* pain *
――――「…97…、…98…」






放課後の冷たい体育館の床に課題のノートを広げて寝そべりながら、

あたしはよく京ちゃんの日課であるシュート練習を見ていた。







毎日部活後に、200本のロングシュート。






折り返しの100本まで打ち終わると、京ちゃんは必ずあたしの隣りに来て

あぐらをかいて小休止する。






「あと半分だね」





あたしはいつもそう言って、広げたノートから視線を上げる。


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