パパ、もう一度ほめて




高校見学の日、私は張り切って、いつもよりスカートを上げ、家を出た。



説明はずっと椅子に座って聞いていただけだったが、そのあとは親を残し、教室へ移動して授業を体験することになった。

「はぁーいみなさん、今日は、テーマにあった服をデザインしていただきます」

ふわふわした可愛い先生が前にたち、見学者に箱を回しはじめた。

「一枚ひいてねー」

緊張のせいか、全員無言で箱から紙をひいていく。

私も同様に一枚ひき、広げた。

【沖縄料理店】

…。
……。
んー、専門外ですこれは。
メイド喫茶とかだったらメイド服描けたけど…。

なんて思いながらA4の紙に服をデザインしていく。

描いて、しばらくすると親向けへの説明が終わった見学者の親たちが教室へ入ってきた。

「お、上手いやん」

と声がして、顔を上げたら、見覚えのある、茶色の顔のお父さんが立っていた。

私は、はにかみながら、デザインの続きをした。


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