桜が咲いたら
「更紗ちゃんはさ」





「はい?」






「なんで桜ヶ丘受けようと思ったわけ?」






「あ、

えっと…」






先輩に、

“桜ヶ丘に来なよ”

って、言われたからです。






そう正直に言ってしまえば、もうほとんど愛の告白をしたようなものだ。






なんて答えればいいのだろう。






高校の志望理由なんて、適当に考えてもそれこそ星の数ほどあるはずで。





だけどそれなのに、そばに武蔵先輩がいると思うと、

あたしの思考回路は複雑に、ぐちゃぐちゃのめちゃめちゃに絡み合って、

言葉が全然出てこない。





嘘やごまかしを使ってうまくこの場を切り抜ける術なんて、片想いの相手にかかれば、

皆無に等しいのだ。

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