桜が咲いたら
(そうだ。

面接で取り返せる)












席に座り直して深呼吸すると、冷静になって思い返したシーンで


“更紗”と呼び捨てにされていたことに気付く。












(うわ…、




もう、

ようやく収まってきたところだったのに…)






たちまち赤く染まる頬を冷えた両手で包むと、指先が温かくて、


あたしは一人、こっそりと笑った。






今日は本当にずっと、

ドキドキしっぱなしだ。







だけど――――


















扉の前、あたしは大きく息を吸う。






手の甲で2回、ノックをして開けたその扉の向こう側に、






――――向こう側に、



輝く未来が見えた気がした。


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