大人の関係
ビールを持って戻ってきた柚希は座ったと同時にジョッキに口を付けた。

「あ。乾杯忘れた!ごめんねー」
悪いと思っていなさそうな謝罪に苦笑しつつ、半分ほどに減ったジョッキと乾杯を交わす。

美沙がひと口飲んだところで、顔を覗きこまれた。

「で、最近なんかあった?」
「まあ・・・」

今日呼び出されたのはやっぱり美沙の話だったようだ。

「春美がさー、最近美沙が悩んでるみたい。って言ってたのよ。てかね、先週くらいから落ち込んでるっぽいって思ってたら今週に入って空元気だし。って」


春美にはしっかり見抜かれていたようだ。

「何よ。何があったのか白状なさい」
「ウキウキしてますね」
「そりゃそうよ。面白そうなんだもん~」
「面白バナシがいいんですか?うーん、あんまり面白くないですけどね」
「何よー。つまんないのー」
「つまんないとか言わないで下さいよー」
「あはは!」
「もぅ!ふふふ」

こうやって柚希は元気づけようとしているのが分かるのでいつも以上に美沙ははしゃいで笑ってみせた。
< 126 / 132 >

この作品をシェア

pagetop