恋の訪れ

「おはよー、莉音!!」


教室に入ってすぐ真理子が駆け寄って来る。


「おはよ」

「もー、心配したんだよ」


ギューっと抱かれる身体。


「うん、ごめんね」

「もう大丈夫なの?どこも悪くない?」


身体を離した途端、真理子はあたしの両肩を擦る。

そんな真理子にニコっと微笑んだ。


「もー、大丈夫だよ。真理子は心配性だねー」


明るく振舞って、席に着く。

明るく振舞わないと、倒れそうな気がした。


「もちろん!莉音が一番ですから」

「いやいや、そこはタツキ先輩でしょ?」

「さぁ、どうだろうね。あ、それよかさ昨日昴先輩がココに来てたよ」

「うん」

「あれ?もしかして会った?」

「うん」

「昴先輩、なんだって?」

「うん、これ貰ったの」


手に持ってた袋を机に置くと、真理子は覗き込む。


「…金平糖?」

「うん。割れた時に泣き叫んじゃった…からかな」


そう言って苦笑いをする。

今、思うと物凄い恥ずかしいし、情けない事をした。


「だって仕方ないよ。あれは莉音の大切なものでしょ?」

「うん。でも誰がくれてんのか分かんないし」

「そうだけど…。でも昴先輩優しいね、見掛けによらずって感じ?」



真理子は手に持った金平糖を見つめながら微笑んでた。
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