そしてキスからはじまった
ジャンたちの歩いていくのを見ていたルイが

「セシリアはこのあとどうするの?帰るならタクシー拾うよ」

そう私を見て少し意地悪っぽく微笑みながら聞いた。

私に一緒にいたいか決めろということ?一緒にいたい。もっとあなたを知りたい・・

その髪・・顔に触れたい・・ジャンたちのように・・

そう思うと顔が熱くなる。

「私・・」

「うん?」

「もう少し、ルイといたい」

「オッケー・・何処か行きたいところある?」

「・・別にない・・けど・・」

「けど?」

「ルイのピアノが聞きたい」

「ピアノ?」

「う、うん・・」図々しいかな

「・・じゃあ僕の泊まっている部屋でもいい?グランドピアノがあって、防音の部屋なんだ」

「うん」

おいで行こうと手を差し伸べられて私はうつむいて彼の手を握った。



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