そしてキスからはじまった
幸せそうに笑い合いながら車に乗り込む彼女を見て、俺は捨てられたと思った
それ以来、母親には会っていない。

この事は俺に女への不信感を植え付け、そして孤独感を与えた。
俺が五歳の冬のことだった。

それから俺と親父の2人の生活がはじまった。家事一切はベビーシッターを兼ねた人に任せてたが俺の誘拐未遂事件が起きたのを機に日本のばあさんに預けられた。

俺が七歳になる年の春前のことだった。
< 195 / 274 >

この作品をシェア

pagetop