そしてキスからはじまった
今日中に帰ってこなかったら警察に届けようという事になった

夜遅くフラフラを歩くジュリアを紫音が見つけたと連絡があった

寮の部屋で眠っているというジュリアを見に行った

そこには愛おしそうに泣きながらジュリアを抱きしめる紫音がいた

ジュリアは手首にあざがあり口は殴られたあとだろうか切れていた。

こんなに早く帰ってきてよかった

こんなに少しの間でももう帰ってこないかと生きた心地がしなかった

俺はもうジュリアを誰にも渡さない

ジュリアを傷つけた男にも

ましてや紫音には絶対渡せない

俺は自分の特権を使うことにした

俺の人生をこの恋に捧げる・・

そんな決意を持って・・

たとえ卑怯と思われてもいい

俺は自分のジュリアに対する思いを叶えるのが何よりも大事だと思ってしまっていた
< 54 / 274 >

この作品をシェア

pagetop