*お向かい彼氏*
「とりあえずっあたし抜ける!」
元々出るつもりでコートも脱いでいなかったからカバンだけ持って立ち上がる。
引き止める声が聞こえた気もしないでも無いけど、なんせカラオケ。
廊下に出るやいなやたくさんの歌声に押しつぶされた。
さっさとお金を払って外へ。
「あー…良い空気。どーしよっかなぁ…。」
あたしにくらいしか聞こえない声で呟く。
家帰っても勉強したくないし…
祐希はカラオケだしー…
って、あ。
そうだ!
大河さんに連絡してみよ♪
朝からあそこいたってことは、今日ヒマな可能性はアリ。
一番新しく登録した大河さんの名前を探し出し電話体制に入った。
…あー、緊張するっ!
彼氏に電話なんて初めてだしー…!