*お向かい彼氏*
もうひかるを好きでいてもいけないかもしれない。
でもそれは無理。
もう、俺はひかる以上に他のやつを好きになれない…
だから
心の中で、ひかるの幸せだけを思って生きよう。
会いたい気持ちも
醜い嫉妬も
ひた隠しにしてただ好きでいる。
そう、決めたのに…
キミはまた、俺の前に現れた。
大学を卒業して、就職して
ひかるが居なくなってから4年。
キミの隣には、いつかのホワイトデーみたいにあのオトコがいた。
しばらく呆然と見つめると、ひかるも俺に気づく。
…気づいて、固まった。
化粧、少し変わった。
服装も、以前にも増して大人っぽくなった。
あのときはまだ少し残していた幼さは微塵もなくて
壮絶な色気にめまいがする。
そして、次の瞬間
隣にいたオトコに背中を押され、ひかるはこちらに向かってきた。
え、
予想外の行動に唖然。
二度と会えないと思っていたひかる。
思わずだきしめそうになるのを堪え、ジッと座って待った。