依存症なあたし様

当たり前とは

どうしたら

ーー柚sideーー


あの日以来、綾が俺から離れることがほとんどなくなった。


入院中は毎日面会時間開始から終了ギリギリまで入り浸っていた。


俺のせいで学校を休ませていると思うと、少し罪悪感が押し寄せる。


嬉しさと申し訳なさが五分五分。


あれ以来病院内で雪を見かけることはなく、俺は無事退院することができた。



『柚、明日から学校行くの？』

「うん。綾もずっと休んでたし、明日は一緒行こう？」

『ん、行く』


家までの帰り道、俺達はどちらからともなく手を繋いで歩いた。



それを誰かに見られていたことは、俺も綾も気づいていなかった。