恋する*memory〜記憶をなくしたわたし〜【完結】



煌くんはため息をついて、そう言った。




わたしらしいって何よ!

もう………





「一回しか言わねぇからな。ちゃんと聞いとけよ?」



「はーい」




わたしが返事をすると、煌くんは愁さんに視線を送り、愁さんが説明を始めた。




「愛依ちゃん、鬼翠には総長、幹部、それと下のメンバーの人がいるのは、前に話したよね?」



「うん」



「そのほかに、もう一人いるんだ」




あと一人?




「その人は、俺達が守るべき人なんだ」



守るべき人………




「大切な人ってこと?」



「簡単に言うと、そうだね。
大切な人だ………
だけど、今まで俺達にはそれになりうる人がいなかった。
だけど今、いるんだ……なってほしい人」












< 138 / 369 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop