恋する*memory〜記憶をなくしたわたし〜【完結】
今度は、愁さんが煌くんに視線を向けた。
「愛依、俺達にお前を守らせてくれ」
煌くんは、静かにそう言った。
わたしが落ち着く声で………
「って………えぇぇ?」
な、なんで………わたし?
「そ、そんな……わたし……守ってもらうほどの……価値ない……」
守ってもらうとか……迷惑かけるだけじゃん………
「煌くんには……みんなには……いろいろお世話になってるから………これ以上………」
迷惑かけたくない………
「お前は、そんなこと気にするな。
俺達が勝手にやってることだ。俺達が、お前を守りたいんだ。
絶対、迷惑になんかならねぇよ」
煌くん………
「でも………」
「でもは、なしだよ、愛依ちゃん。
俺達に守らせてくれ」