恋する*memory〜記憶をなくしたわたし〜【完結】
煌くんは、声に出して笑いはじめた。
「クッ……はは………
よろしく頼むよ、翠姫さん」
「す、いき?」
って何?
「翠姫っていうのは、鬼翠の姫のことだよ〜。
鬼翠に守られる存在で、さっき愛依ちゃんが、なったやつだよ?」
今度は、スナック菓子を食べている篤斗くんに説明をしてもらった。
「じゃあ、わたしが、翠姫ってこと?」
「そうだよ〜」
「なんかかっこいいね!」
名前負けしないようにがんばろう!
「よし、じゃあ、煌」
「ああ、行くぞ」
愁さんが煌くんに声をかけると、煌くんはわたしを抱いたまま立ち上がった。