恋する*memory〜記憶をなくしたわたし〜【完結】
「えっ?ちょっ……煌くん!?」
「お前、軽いな」
驚いてるわたしに拘わらず、煌くんは冷静に言った。
「か、軽くない!下ろして!!」
わたしが叫ぶと、煌くんは煩そうに顔をしかめた。
「わかったから、そんなに叫ぶな」
煌くんは、ゆっくりわたしを下ろしてくれた。
「ありがとう……」
お礼を言うと、煌くんは優しく笑って、わたしの頭をポンポンとした。
これ、好きだな………
「ところで、みんなどこに行ったの?」
いつの間にか、他の3人はどこかに行ってしまったみたいだ。
「ドアの外。俺らも行くぞ」
ドアの外?
わたしは、煌くんに連れられ部屋から出た。