恋する*memory〜記憶をなくしたわたし〜【完結】
「腫れてる」
煌くんは、そこに置いてあった救急箱を開け、湿布を取り出し、わたしの頬に貼った。
「……っ〜!」
「痛いか?」
「ううん、大丈夫。
ありがとう」
ヒヤリとした感覚が気持ちよかった。
「ねぇ、愛依ちゃん………
何で今まで黙ってたの?」
やっぱり………愁さん………
「それは………」
どう言おうか迷う。
だって………嫌がらせ受けてたなんて……言えるわけない………
「バイトをしたいって言い出したのも………今日のことが関係してる?」
わたしが口を開かずにいると、ため息をついて愁さんは、聞いてきた。