恋する*memory〜記憶をなくしたわたし〜【完結】
次第に瞳が………濡れていく…………
誰か………だれか………
「ッく………たすけ、て………」
誰でもいい………
わたしは………誰かに……必要とされたい………
お願い………
「煌……く…ん………」
何故か……煌くんの名前を呟いた。
理由はわからない。
だけど、無償に彼の名前を呼びたかった。
「……い!……あ………」
重症だ…………
彼の声が聞こえる。
「愛依!」
こんなに………はっきりと…………
えっ………?!
わたしは腕を掴まれ、身体がふわりと浮いたと思ったら、誰かに抱きしめられていた。
この………匂いは………
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