恋する*memory〜記憶をなくしたわたし〜【完結】
そんな感じでしんみりとしていたんだけど、
「まあ、俺だけは傷つけても許されるけどな」
「なによそれ!」
煌くんの一言で一気に崩れた。
「明日から、来るか?」
えっ?明日っ?
「そんな……急に………?
無理じゃない?」
「そうか?
まあ、あとで健一に聞けばいいか……
荷物ってないよな?」
「うん」
わたしが倒れていた時に、荷物はなかったらしいし、それ以降も見つかっていない。
「じゃあ、今すぐにでも出れるな」
はっ?今?!
そんなむちゃくちゃな………
どうして煌くんはいつもこんなに唐突なんだ?
煌くんは部屋の出入口のドアに手をかけた。
「どこに行くの?」
「健一のとこ。
愛依は自分のところで待ってろ」
そう言って出て行った。
わたしも言われた通り、病室に行こう。
そう思い部屋をあとにした。
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