恋する*memory〜記憶をなくしたわたし〜【完結】
「煌くん、準備できた」
ソファに座る彼に声をかけると、こっちを振り向いた。
「………結構…いいな」
「えっ?
今、なんて言った?」
聞こえなくて、聞いてみたけど煌くんは、わたしの口にパンを入れ、「なんでもねぇよ。行くぞ」と、言って、わたしの手を引いて歩き出した。
「ふぉ……ひ、ひらふん!?」
パンに邪魔され、言いたいことを言えず、煌くんにされるがままだった。
靴を履いて向かったのは、駐車場。
そのころにやっとパンを食べ終えた。
駐車場………ってことは、まさか…………
「バイクで行くの?」
「ああ」
やっぱり!
というか、こんなゴツいバイクで通えるなんて………一体……どんな学校……?