快楽の罠~TABOO~
「お前の婚約者、女口説くのに必死だよ」


「…嘘」



信じられない光景。

真面目だけがとりえの婚約者の彼が派手な女と一緒にいる。



聞こえてくるのは、ホテルの部屋に必死に誘う声。

吐き気がした。




「これは俺が仕掛けた“罠”。あいつに女紹介したら、浮気する気満々になりやがった」




私と、彼氏、結城は同じ営業部の同期。

罠って…




「どうしてこんなこと!」




睨み付けると、結城がその整った顔を近付けてくる。


覗き込んでくる目は、獲物を狙う獣の様に鋭く、でも、弧を描く唇は色っぽい。

喉がなる。




「わかってるんだろ?お前を奪うためだ」




次の瞬間、結城の手がスカートの中にもぐりこんで来た。


その指が、素早く下着の隙間から入り込むから、私は体をビクッと揺らす。
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