快楽の罠~TABOO~
「もう濡れてきた。体は正直だな」


「ちがっ…」


「知ってるよ。俺のことよく、目で追いかけてる」


「…っ」




簡単に私の中に侵入してくる指が、私を弄び始める。


こんな行為を周りに見られたら、

隣の彼氏に見られたら、


そう思うのに、拒否なんて出来ない自分がいる。





「俺が、卑怯な手を使っても、欲しいものを手に入れる男だって知ってるだろ?」





知ってる。

だから、結城はいつも営業成績がトップで。



でも、私はそういう彼の冷血さが怖くて、踏み込めなかった。





「お前が欲しい、どうしても」





与えられた快楽のせい?

彼の目が切なさをはらみ、揺れている様に見える。




私も結城の“罠”にはまってしまった。

もうきっと、この男の手からは逃れられない。
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