アカイ花†Vermilion Flower

『愛してたさ』


これでもう、私は大丈夫、本当にここから歩き出せる。


「アサヒ、私はもう大丈夫だよ
 私にはもう、貴方は必要無い

 もう、気にかけることないよ
 
 少女はちゃんと、自分の意志を
 持てる強い女性になれました

 ありがとう、ハチヤ先生」

「そっか、じゃあな」


私は立ち止まり、振り返って浅緋に教えてあげるの。


「アッちゃん

 レイにはちゃんと愛してるって
 言ってあげなきゃだめだよ

 じゃないと知らないよ」

「ああ

 分かってる」


私は、浅緋に手を振って前だけを見て歩きだした。
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