アカイ花†Vermilion Flower
昔の恋愛模様

ある約束と歯痒さ


浅緋は、ご近所の誰もが認めるほど超絶!!!美男子で、この辺りでは有名だった。

そんな貴方とお近づきになりたい女性は多く、ただ家が隣同士だというだけで幼馴染の関係にある私の事を羨む人はたくさんいた。

私自身も、貴方と幼馴染である事実を自慢に思っていた時期もあった。

だけど、こんなに近くに居て貴方を愛さないわけがない。

中学校の帰り道、友達と別れる場所で立ち話をしている私の名前を貴方が呼んだ。


「リコ、今帰り?

 どうも・・・」


私の友達、芙美子(フミコ)に貴方が会釈をすると、彼女の頬が真っ赤になった。


「アッちゃんも?」

「ああ、一緒に帰ろうか?」

「うん

 じゃあね、ミコ、明日ね」

「うん、バイバイ、リコ」


芙美子は私に別れを言ったのに、貴方はすかさずニッコリ微笑んで言うの。
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