アカイ花†Vermilion Flower

「どうしよう、私ったら・・・」

「彼女なら大丈夫だ

 また、俺から話しておくから」

「ごめんなさい」

「リコが勘違いするのも仕方ないさ

 俺もこの関係を続けるのは
 どうかと思って、本当は
 家を探してたんだ」

「ああ、それでマンション?」

「そう・・・

 卒業生と関係があるとか
 よからぬ噂が立つのは
 彼女達にも悪いからね」


私の手に触れる、いずるさんの手。

私達はデパートの中、あのカップルみたいに手を繋ぐ。


「私も、卒業生だよ」

「そうだっけ?」

「そうだよ」


手を繋いだまま、私達は歩く。


「休みだったの?」

「うん」
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