アカイ花†Vermilion Flower

訪れた暗雲


何とか順調に交際は進んでいたように思えたけど、一人だけ私達の関係に気づいた生徒がいた。

その子は、私の一番の親友。

彼女、芙美子が気づくのも今となればわかるよ。

だって、あの頃の私は毎日浮かれて浅緋のことばっかり話してた。

交際をスタートさせて私達に訪れた、初めての暗雲・・・


「リコとハチヤ先生
 
 悪いけど、ぜんぜん
 お似合いじゃない
 
 すごく不釣合いなんだけど
 
 どうして、アンタなの
 本当、信じらんない」

「だったら
 信じなきゃいいんじゃない」

「何、それ
 勝ち誇った顔して、アンタみたいな
 普通の子、幼馴染だって言うだけで
 先生の傍に居られて、それだけでも
 充分なのに・・・」

「もう、いいかなぁ

 私の話なんて最初から聞く 
 つもりないんでしょう
 
 お互いに、時間の無駄!」
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