アカイ花†Vermilion Flower

「ミコ、黙っててくれてありがとう」

「バカ、何泣いてんのよ
 アンタの為じゃないわよ
 
 先生の為なんだから

 ほらっ、置いてくよ」


私達は同じ人を好きになって大喧嘩をして、もっともっと仲良くなった。


芙美子との関係が修復できて、ほっとしたのも束の間

今度は、二度目の暗雲が・・・


それは、芙美子に私達の関係がばれた事をきっかけに、浅緋は生徒である私との付き合い方をもう一度見直そうと考え、自分の意見を私に押し付けた。

学校帰りの浅緋は私の部屋に立ち寄り、交際を続けて行くためにお互いがこれから守らなければいけない事柄を私に話してゆく。

週に一度、土曜日しか浅緋の家にお邪魔しちゃ行けないこと、学校では必要以上に話しかけたりベタベタしたりしないこと、もちろん芙美子以外の友達に二人の関係を話さないこと・・・

決まりきったことまで細かく浅緋に言われることにうんざりしてきた私は、足の指にペディキュアパッドをはめてマニキュアを塗りながら、イエスともノーともとれる曖昧な返事をしていた。
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