アカイ花†Vermilion Flower

「会いに来てくれるの、どうして?

 私からの電話もメールもずっと
 無視してたくせに
 
 私はてっきり、貴方は私と別れを
 選んだ、そう思って悲しかった」

「誰がいつそんな事言った
 勝手に決めて泣いてんなよ
 
 お前は、この俺に夢中になり過ぎて
 本業を忘れてる節がある

 だから、しばらく距離を取っただけだ
 
 前に言っただろう

 俺を愛し過ぎるなって」

「なんだぁ~

 そうかぁ~」

「リコ

 お前な、俺の話聞いてる・・・
 
 ちょっ、どうした、泣くなよ」


浅緋との関係は終わってなどいなかった。

浅緋の気持ちを聞いてほっとした途端、私の瞳から零れ落ちる涙は止まらなくなった。

その涙に戸惑う浅緋を見たら、今度は笑ってしまった。


「ププッ」

「笑ってんじゃねえよ

 ほんと、疲れる奴」
< 62 / 218 >

この作品をシェア

pagetop