嫌い嫌い! 大ッ嫌い! 変わらぬ思い
「ええ? 奥さんが?」

「結婚式の時は凄くお世話になったから、お礼でもしたいって女房がですね。僕が志田姉さんと食事をして来るからと言ったら、この券を出して来たってワケ」

 なるほど、奥さんの勧めってワケか。

「イイの? なーんだか、悪いような気がする」

「遠慮しないで下さい。この券を使った方が女房も喜びますから」

「食事券はどこで手に入れたの? 買ったんでしょう?」

「って言うか、女房が雑誌の懸賞に応募して当たった物なんですけどね」

「へー、当たったんだー」

 こうして、食事券を使う事になった。

 武司君がネットで見つけたと言うこの居酒屋風レストラン。

  そんなに有名な店ってワケではないけど、サービスは良いし料理も美味いのだ。

 結構な穴場だって言う事を認識させられる。

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