嫌い嫌い! 大ッ嫌い! 変わらぬ思い
「どう、酷い事言ったっけ?」

「パーティの雰囲気が悪くなるとか、せっかくの料理が…」

 ちょ、ちょっと待って!

 固い表情をしながら私の言葉を遮った敦子。

「なーんで、智美が知っているの?」

「田代本人から直接、聞いたから」

「あのゴミと会ったんだ?」

「街で偶然にね」

 田代君の様子に興味を抱いたのかな?

 敦子は目をキラキラさせて身を乗り出して来た。

「ねーねー! どんな様子だった!?」

「どんな様子って?」

「相変わらずマヌケ面していたとか、みすぼらしい格好をしていたとか!」

「そうねぇ…、昔と同じようにパッとしない雰囲気だったよねー」

 うーん…

 田代君には悪いけど、私はワザと悪く言った。

 大の田代君嫌いの敦子に思いを合わせたのだ。

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