皇帝のサイコロ
「イエーイ」

牡蠣が大好物の父と俺。

母と有紗は味が苦手だと一切食べない。

「やった!鍋だー!」

あとから下りてきた有紗が嬉しそうにガッツポーズをした。

「いただきます」

取り皿に白菜、肉、えのき、豆腐、牡蠣を取った。

特に白菜は大量に。

熱々の白菜をハフハフ言いながら食べる。

豆腐は一番に食べたら火傷をする。

隣の有紗が「はひっ!」という可笑しな声をだして体をビクッと震わせた。

「豆腐熱かった!絶対火傷した!」

「いい加減覚えろよ」
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