マン喫LOVE
漫画を膝に挟み、奴は烏龍茶のカップを慎重に引き出し口元へと運んだ。


内股で腰を屈め、唇を突き出しスローモーションで動く姿に


なぜか私まで息を止め見守っていた。


誰もいなかったから良かったものの・・・・・


傍から見たら、不思議な格好の男とそれを見つめる女・・・・


関わりたくない2人に映ったであろう。



無事1滴もこぼさず烏龍茶を啜った瞬間、


自分が呼吸をしていないことに気がついた。



「お~!」


おかしな男は、引き続き内股のままでガッツポーズを決めた。



やばい・・・・完全にペースを崩された。


1人楽しそうな奴に軽く頭を下げその場を去ろうとした。



「あ~!それ新刊っすよね!出たんですね!マジ読みたかったんすよね~」



奴は私の目の前に立ち手に持った新刊に顔を近づけた。



見た目のボサボサ加減とミスマッチな甘い香りが巻きついてきた。



近くで見てやっと気がついた。



このボサボサ男は、抱かれたい男No.1のあの男だった。










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