オレンジ
下からにらまれているし、えーりだし、ぜんぜん怖くなんかないけど。
「なに…」
「べつに」
えーりはツンとあっちを向いた。
なにを怒っているのだろうか。
俺がほかと仲良くしたからだろうか。
「もしかしてヤキモチ?」
「はぁっ!?」
えーりが思いっきり目を見開いて、俺を振りかえった。
それからまた怒って、俺をにらみつける。
「ヤキモチじゃないし。自惚れすぎっ」
「自惚れてなんか、ねえっ」
友達、としてのヤキモチっていう意味だったんだけど。
えーりはほかの意味に捉えたらしい。
「さっきだって、クラスメイトさんにおっぱい押し付けられてさ。鼻の下伸びてたよっ」
「おっ…。伸びてねえっ」
「……ってゆーか。なんの用?」
えーりは腕を組んで俺を見据えた。
どうやら今の口げんかはえーりが勝利したようだ。