今日も、明日も、明後日も
呟く言葉に、背中はまだ向けられたまま。
「そして、それが三つ目の嘘に繋がる」
「……ニセモノの、手紙」
「そう。そんな鈴ちゃんの姿を見て、ふと思い出したんだ。そういえば千鶴子さんから手紙を預かっていたこと」
予感か、私の知らないところで前兆があったのか。自らの終わりを予知したおばあちゃんが、彼に託した一通の手紙。
きっと私に見つかって『縁起でもない!』って叱られるのが目に見えていたんだと思う。
彼もきっと、一度は受け取ることを躊躇ったと思う。けど、頼まれたら断れないであろう伊織さんの姿が簡単に想像つく。