今日も、明日も、明後日も
「どうしていきなり、俺に話してくれたの?」
「……なんとなく」
「あはは、鈴ちゃんらしい」
どうして、か。それは私にもわからない。
今まで友達にも、誰にもしたことなんてなかった話。
ただ、彼には聞いてほしいと思った。自分の中身を、知ってほしいと思ったんだ。
「じゃあそんな鈴ちゃんに、俺もとっておきの話をしてあげよう」
「とっておき……?」
「じつは前にね、一度千鶴子さんから鈴ちゃんの話を聞いたことがあるんだ」
「私の……」
「俺の3つ下で、あんまり表情豊かじゃないけど可愛くて優しい孫がいるって」