今日も、明日も、明後日も



店頭に飾ってあるダイヤ……いくらするんだろ。



貰ったことはもちろん、自分で買ったこともない。綺麗だとは思うけれど、わざわざ買いたいとまでは思わない。

そんな私にしては珍しく、些細な興味心で信号待ちの暇つぶしにそのお店を遠目から見た。



店内にはキラキラと輝くダイヤに、シャンデリアのような照明。笑顔の店員さんに、数名の男女たちが笑う。



「……、」



恐らく恋人たちらしいそのなかの一組に、不意に視線がとまった。


< 80 / 113 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop