翔くんの好きな人
二人の運命の赤い糸
「…っは、場所わかんねー」
疲れて階段に座り込むと、上から泣き声が聞こえてきた。
すげ、やっぱ赤い糸が…
って、そんなこと言ってる場合かッつーの!!
「紗江ちゃん」
「っ、」
おれが声をかけると少しだけ体を震わせた。
「もう来ないでって言、」
「本当に来てほしくない?」
「…っふ、」
「なんで泣くの?」
おれ、バカだから言わなきゃわかんないよ?